怖すぎて泣きそう。
本の話です。
小野不由美先生の、もう一つの新作『残穢(ざんえ)』。
今日の午後から読み始めて、今、やっと読み終わりました。
怖かった・・・(泣)
ていうか小野主上は、ほんとに一度お祓いしてもらって下さい、お願いします・・・。
これ・・・創作じゃ・・・ないよね・・・。
ほんとの・・・本気の・・・話だよね・・・。
何度背筋がぞわぞわしたことか。
小野主上は、霊とか怪奇の類を信じている方ではないので、だからこそのリアルな恐怖。
ぃゃ、主上、ほんと、一度お祓いしてもらって下さい・・・(泣)
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ちなみに何故今日読んだかというと、今日はお祭りの日だったので、神様の力が強くて、嫌な穢れは寄ってこないかなぁと思ったから。
こんなに怖い内容だと思わなかったけどね!!
あ、前回の『百物語』で、小野主上が作った作品、とか私言ってましたが、
違った、みたい、です・・・(遠い目
ぇと、今それを借りてる某もは氏、がんばwwww

はぁ・・・。
ほんと怖かったです。
始まりは、小野主上の元に送られてきた手紙。
小野主上は以前から怪奇な話を集めていらしたようで、その手紙の内容も、その一つでした。
手紙の差出人がライターさんだったということもあって、小野主上もその人とメールのやり取りを始めたそうなのですが。(←本気で羨ましいと思った!!)
背後で奇妙な音がする。畳を箒で掃くような。
振り返ると音は止むし、虫か何かかと思って、しばらく見守っていても音はしない。
けれど、パソコンに向かって仕事をしていると、背後から音がする。
サッ、サッ、と、畳を箒で掃くような。
小野主上とライターさんは、何なんだろう、気になるね、とメールを送り合いながら、大半が他愛もないホラー映画の話などをしていたそうなのですが。
そんなことが続いた、ある日、彼女は見るのです。
いつものように、また音がする。
彼女が不意に背後を振り返った、その瞬間、
上から垂れ下がった白い帯が、畳を這っているのを。
それを聞いた小野主上も思い出したそうです。
以前、似たような話を、読者さんから貰ったことがある。
娘が宙を見て、笑っている。
お気に入りのぬいぐるみの首に紐をかけて、娘は言う。
「ぶらんこ」
小野主上は、その手紙を見つけて、あれ?となったそうです。
送り主の住所が、部屋番号こそ違うものの、ライターさんのマンションと同じだったそうです。
そうして、この話の幕が上がるのです。
首都近郊。
人の出入りが激しいマンション。
近くの団地。
前の住人。
土地。
若い男。悪戯電話。
放火。心中。
床下からの囁き。
高度成長期。
首を括った花嫁の母。垂れ下がる帯。
たくさんの赤ん坊の泣き声。壁から湧き上がる赤ん坊の顔。
戦後。
生んでは殺す女。
焼失した工場。黒い人影の群れ。呻き。
戦前。
精神異常者の隔離。座敷牢。這い回る床下。
大正。
嗤う掛け軸。
欄干から見える地獄。
炭鉱。北九州。真っ黒な鉱夫。
伝染する穢れ。
辿り着く、穢れの全ての発生地点。
こんな感じです。
あんまり思い出すのは止めよう・・・。
私まで穢れてしまいそうだ・・・。
それにしても、小野主上には感心するというか、その博識さには脱帽というか。
『伝染する穢れ=呪怨』のイメージがあったのですが、
本来の『穢れ』は、それとは少し違うようです。
日本古来の考え方や伝統は、薄れてしまっているけれど、伝統には伝統の理由がある、みたいです。
忌中とか喪中とかの考え方とか、死の穢れとか。
そして、それは伝染すると考えられているとか。
私は霊感はありませんが、霊とかは信じる類だし、不思議現象もたびたびあるので、そういう系は存在すると思っているのですが。
逆に『地縛霊』とか『浮遊霊』の考え方は、最近しなくなりました。
ていうか、『霊=人の意識』だと思っている。
強い意識というのは、残るのではないかと。
もしかしたら魂は存在しないのではないだろうかと。
強い恨みの意識が、悪霊と呼ばれるものなのでは?と。
気功とかの『気』とかと似たような感じかな。
『幸せ』や『喜び』の意識って、あんまり強くないけど、
『恨み』や『悲しみ』とかのマイナスな意識って、結構強いじゃないですか。
その残された負の意識に触れてしまった人が、穢れてしまうのではないかな。
触れてしまう、っていうか、何と言うか、なんとも言い難いのだがね。
・・・うん、ごめんなさい、よくわかりませんww
ともかくとして、
『魂』はわからないけど、
『怪』は存在すると思う。
それは実感。
そんなことを思いながら読んでたんだけど、ともかく怖かったんだよ!!
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2012/09/29
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